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2006年5月19日 金曜日
No.34 たてつづけの悲劇
あまり楽しみにしすぎていると、その分悲しい思いをしてしまう事がある‥‥‥なんだか今はそんな気分だ。

一昨日の夜、もてぎから帰ってきてツバメの巣を見ると、メス親の姿がそこになかった。

子育ての真っ最中に、育ち盛りのわが子たちを見捨ててどこかへ行ってしまうことは考えられない。以前から心配してい た事が起こってしまったに違いない。

TWK前の県道は交通量がとても多く、大型のトラックが猛スピードで走り抜けて行くこともよくある。 そんな時に、巣の ヒナにエサをあげ終わって親ツバメが飛び出したら、いくら優れた飛行性能を誇るツバメだって避けきれず激突してしまう のではないだろうか‥‥‥ずっと気になっていたことが現実に起こってしまったのだろう。巣で眠るオスの姿も寂しげに 見えた。

そして昨日の朝、もしかしたらメスが戻ってきているかも知れないというかすかな期待はやはり裏切られた。 周囲の道 路を探してみてもそれらしき物は見当たらなかったが、実際に変わり果てた姿を目にするのもつらすぎるので、見つから なくて良かったのかも知れない。

それでも、オスは一羽で一生懸命エサを捕まえてきてはヒナたちに与え続け、5羽のヒナたちは元気に成長していた。
メスがいなくなってもこのヒナたちがみんな元気に巣立ってくれればそれでいい‥‥‥そう気持ちを切り替えようとして いた矢先に、また悲しい出来事が起こってしまった。

昨日の夜、巣から一羽のヒナが落ちてしまったのだ。

巣からヒナが落ちてしまうことはたまにあることで、何年か前には落ちていたヒナを私が巣に戻してやって、無事に巣立 つことができた例もあったが、今回は打ちどころが悪かったのか見つけた時はもうすでに虫の息で、それでも一縷の望 みを託して巣に戻してやったが、今朝見ると残念なことにそのヒナは息絶えていた‥‥‥。

考えてみると、うちのツバメは今まで順調に巣立ってくれることが多すぎたのかも知れない。よそのツバメの巣では、カラ スや猫、またはヘビなどに襲われてヒナが全滅してしまったという話はよく聞く。 だからたまにはこんな年があっても仕 方ないのかも知れない。 私は、巣の中で息絶えてしまった哀れなヒナを取り出して土に埋めてあげた。

そして今日も、オスはほとんど休むことなく育ち盛りのヒナたちにエサを運び続けていた。 そう、メスがいない今となって は5羽育てるのは厳しいものがあるので、これで良かったのだ‥‥‥そういう風に気持ちを切り替えて、この4羽のヒナ たちが無事に巣立つのを温かく見守って行こうと思う。


夜になっても食欲旺盛で元気いっぱいの4羽。
その向こうでは、一羽だけで子育てするという、たぶん初めての経験にぐったりと泥のように眠り続けるオスの親。
〜頑張れ!オスくん!!〜

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